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解題

ヤミ新聞の姉妹

 

 元ネタは『ヤミヤミの姉妹』。原作第2巻(文庫版)、テレビ第63話。第68話『好奇心という名の星』と同じく、原作発表は初期なのに、なぜかテレビ版では中盤に回された作品。私見ではこの中盤、50話―60話台は作画的にも脚本的にもレベルの高い、名作の多いあたりです。

 

 内容は原作とテレビとで、後半がかなり異なります。原作だと姉レランは妹ミルによって殺され、ミルはついで役目を果たせなかった鉄郎をも殺そうとするのですが、ある理由で殺せぬまま、自殺します。その理由とは、ヤミヤミ星の感覚では「鉄郎の顔のほうが美しかったから」殺せなかった(笑)、光のある世界とは美的感覚が異なっていたというオチ。

 

 以下のあらすじはテレビ版のものです。

 

 

あらすじ

停車駅 惑星ヤミヤミ

停車時間 2時間(ただしメーテルが帰らない限り発車しない)

 

 全てが闇に包まれた、全く光のない星、ヤミヤミ。メーテルは用事があるといって鉄郎一人を残したまま下車してしまう。列車で退屈する鉄郎を誘い出した少女、ミル。彼女は星の長である父のもとへ鉄郎を導き、長は「わしの娘でミルの姉である、レランを殺してくれ」と依頼する。優れた科学者であるレランの正しいと信じる理想は、ヤミヤミを光あふれる世界に変えること。だが後先を考えない急激な変化を引き起こせばこの星は滅んでしまうと、危惧する長は懊悩のあげく、やむを得ず娘を殺す決断を下したのだ。

 

 それでも「人殺しなんてとんでもない」と断る鉄郎に、長は、レランがその目的に供する人工太陽を打ち上げるためにメーテルを拉致、その能力を利用しようとしていると告げる。やむを得ず鉄郎はメーテル救出に向かうが、先を制したレランによって暗殺は失敗、レランはメーテルの力を使って人工太陽を打ち上げてしまう。

 

 そこへ訪れたミルの姿を見て、レランは愕然となる。ミルの全身は焼け爛れて見る影もない。姉の罪を責め、ただちに人工太陽を落とせと迫るミルを、レランは逆上して殺してしまう。レランの勝手さに憤る鉄郎。錯乱するレランは鉄郎をも殺そうとするが、それを制止したメーテルもまた、レランを厳しく弾劾する。「あなたのしたことを、よく見るといいわ」といってメーテルがスイッチを入れた画面に映し出されたのは、環境の急激な変化に耐えられなかった人々が、次々と死んでいく光景だった。ついに罪の呵責に耐えられなくなったレランは外へ飛び出し、自らもまた焼け爛れて死んでいった。

 

 鉄郎は、機械の体をタダでもらえる星に行くという信念が、少しぐらついてくるような気がした。絶対に正しいことなど、この宇宙には存在しないらしいと、思えてきたからだ。自分が正しいと思うことを正しいと信じるしか、やりようがないと思いながら、鉄郎の心は複雑だった。

 

 

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